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かまってマイハニー!

※15禁!





三人旅の一人乞食、とはよく言ったもんだ。
この前たまたままともに聞いていた授業で身についた知識がこんなところで体現されるとか誰が思ったことか。
まぁ、これまでもあったことだから今さらと言われればそれまでなのだが、本当にこの時だけは辛くて堪らないのだ。
八つ当たりできればどれだけ気が楽になるだろう。




「あははは、くすぐったいっすよー!」
困ったような、それでいて嬉しそうな声を上げているのは、付き合ってそろそろ1年経つだろう愛しい恋人。
そんでもって、そいつにはち切れんばかりに尻尾を振り、若干のしかかるようにして頬を舐めているのは、5年ほど前から面倒を見続けている可愛い愛犬である。
躾は人並みしたつもりで、いくら人懐っこいといってもいきなり人に飛びつくことはない。
そのはずなのだが、どうもこいつだけはそうもいかないらしい。
初めに会ったときこそ大人しくしていたのだが、今では彼を連れて家の扉を開けると待ち切れなかったとばかりに尻尾を振って出迎えに来ているほどである。
そんな飼い主ですら驚くほどの愛情表現をしてくる愛犬にこいつも悪い気はしないようで、大抵いつもさせたいようにじゃれ付かせていた。

そしてそんな楽しそうな1人と1匹とは対照的に、ひとりポツンと蚊帳の外へ放り出されているのが、彼の恋人であり愛犬の主人であるオレである。

はっきり言って寂しいとかそんなもんじゃない。虚しすぎる。
しかし、ああやってトリアエズがじゃれ付いたが最後。
彼が払い除けないことをいいことに、その愛情表現を最大限にやりつくすまではあいつから離れてくれないのだ。
そして、それを無理やり引き剥がすほどオレも大人気ないわけではない。
その結果、トリアエズが落ち着いて離れてくれるまで、オレはこうして1人と1匹の意識から完全に除外されるわけである。
別に仲間はずれにされて悔しいわけじゃないんだからな、と心の中で呟いたら空しく響いて余計に泣きたくなった。
……スンマセン嘘つきました、本当はとても悔しいです。混ぜてください、本当に。




しかし、どんなに願っても仲間に入れてもらえないのが現実である。
夏休みに両親が留守のときを狙ってわざわざ連れ込んだというのに、余計虚しさが増すというのは一体どういうことなのか。
しかも、そういう日を狙って連れ込んだってことは、つまりそういうことしたいからっていうことにいい加減気がついてほしかったりするのだが。
はぁ、と楽しそうな声に紛れるくらいの溜息をつき、大人しく暇を潰せそうなものを探す。
大抵そういう時は雑誌でも読んで気分を紛らわせているのだが、残念ながら先日母親が間違って新しいものまで古紙回収に出してしまった。
その上、元々部屋にあるものが多くないため、どれもこれも暇つぶしには当てはまらない。
困り果てて、再度視線を巡らせて。


ふと自分の右足から数十センチ離れたあたりの、あいつの投げ出された左足が目に入った。


いつもの履き慣れたスニーカーでなく涼しげなサンダルを履いてやってきた彼の素足を、これまた涼しそうな7分丈のボトムがスラリと魅せる。
初めこそスリッパを履いていたが、こうしてじゃれ合っているうちにどうやら脱げてしまったようだった。
ちょうどいい暇つぶしの道具も見つからなかったので、しばらく惹きつけられるようにその足を見つめていた。
身を捩ろうとするたびに僅かに動く足が妙に色っぽく見えるのは、自分が今おあずけを食らっているせいだと思いたい。
先ほどまではかろうじて持ち上げていた上半身もあまりの勢いに耐えれなかったらしく、今では仰向けになって膝を立てている状態になっていた。
トリアエズの体がちょうど視界を遮っていることもあり、今ここから何をしようとしてもあいつの目に映らない範囲なら警戒されないだろう。
そんなことを考えながら、たまに動くその足を見つめているうちに、ふと悪戯心が芽生えた。
思い立ったが吉日。やることもないのでそのまま実践してしまうことにした。



少しだけ離れていた彼の足元へとそっと近づく。
本当に死角になっているのか、それとも俺の行動など気にかけていないのかは分からないが、どちらにせよ好都合なことに変わりはない。
スッと先ほどまで見ていた彼の足を手にとって少し持ち上げ、その甲へと唇を寄せた。
ピクリと少しだけ縮こまるように動いたのが伝わったが、それを無視してその親指を口に含む。
「ひゃっ!?」
本当に驚いたのか、最中の時にも出さない裏返る寸前のような声を出して、大きく体が跳ね上がった。
その上にのしかかっていたトリアエズは普段出さないような声と体の動きに驚いたらしく、慌てて彼の体から飛び退いた。
愛犬が退いて空いた胸に、持ち上げた足の膝が触れそうなほど近づけて、その足先を舌で丹念に愛撫する。

指。

指の間。

足裏。

唾液が垂れたときも、そのまま丁寧に舐めあげて。

「…ん……、…っは」
感じているのか、艶かしい息漏れが聞こえる。
伏せた目線の先を移せば、真っ赤な顔で上がりそうな声を抑えようと下唇を噛む姿が見える。
そして、少し熱に浮かされた瞳も。
それらはどうしようもなくオレを掻き立て、否が応でも情事の光景を髣髴させた。
再び親指を丹念に愛撫し、その指の間を舐めあげ、人差し指を銜えてからわざといやらしく水音を立てて口を離した。
その様子を斜め下から見上げていた子津は、上気した顔で大きく目を見開いてこちらを見たと思ったら、口元がわなわなと何か言いたそうに歪み始めた。
「な」
「な?」
「な、なな、何するっすかいきなり!!!」
まぁ、予想はしてたので怒鳴られたことはスルーする。
それより問題なのは、今自分が据え膳状態であることに気がつけない恋人のほうだ。
足を持ち上げていた手を離し、今度はそれで彼の両手を床に縫い付けた。
そして、まだ文句を言いそうな彼の口に自分のそれを押し付け、するりと舌を差し込む。
最初はじたばたと抵抗していたが、次第に力が抜けたのか大人しくなってきたところで唇を離した。
「とりあえず」
つい、口をついた口癖から一息。
まっすぐ彼を見据え、それでいて自分でも分かるくらい口元をにやりと歪ませてから、一拍。

「オレにも構え」

それだけ言って、組み敷いた彼の首筋へと顔を埋め、そこに小さな痕をつけた。
さて、おあずけされた分、きっちり戴きますか。

***

ついったの診断メーカーにて。

【ミッション】家族の前でアニソンを口ずさむこと!!!!できなかったら犬子で足を舐めるを題材としたものを描いて(書いて)ください☆

とか書かれちゃったので。
ひとり暮らし殺しのお題でした、私はこのお題を見たときすでに負けていたのです!



タイトルのバカバカしさはもう見過ごしてください。
恥ずかしくて しぬ…!

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